失敗しない!登録支援機関の探し方ガイド🔰 初めて特定技能人材を受け入れる企業のステップ バイ ステップ

ステップバイステップ

特定技能外国人を受け入れる企業は、法律で定められた「支援計画」を実行する義務があります。この支援業務は外部組織に委託することができます。その委託先となるのが登録支援機関(とうろくしえんきかん)です。

しかし、全国に数多くある支援機関の中から、自社に最適な、信頼できるパートナーを見つけるのは容易ではありません。このガイドでは、全く分からない状態から、最適な登録支援機関を見つけるまでの手順を解説します。



ステップ1:「自社のニーズ」を明確にする

良い支援機関を探す前に、まず「自社が何を求めているか」を整理しましょう。

(1) 業務委託の範囲を決める

登録支援機関にどこまで委託したいかを決めます。

  • A. フル委託: 支援業務(10項目)のすべてを委託する。初めて受け入れる企業は、これが最も安心です。
  • B. 一部委託: 日本語教育や生活オリエンテーションなど、自社で難しい部分だけを委託する。

(2) 求める言語と人数を確認する

  • 受け入れる外国人材の母国語(例:ベトナム語、インドネシア語など)に対応できるか。
  • 受け入れ予定の人数に対応できる規模の支援機関かどうか。

(3) 求める専門分野を明確にする

  • 専門性: 自社の分野(例:介護、建設、外食など)に詳しい支援機関か。分野特有のルール(例:建設キャリアアップシステムなど)の支援実績があるか。


ステップ2:「公的な情報源」で候補を絞り込む

まずは国が公開している信頼できる情報源から、広範囲に候補を絞り込みます。

(1) 出入国在留管理庁のウェブサイトを活用する

最も確実な方法は、法務省・出入国在留管理庁が公開している「登録支援機関一覧」を確認することです。

 確認ポイント:

  • 所在地: 自社や外国人材の居住地に近いか。
  • 登録番号: 登録が有効であることを確認。
  • 対応可能言語: 受け入れる外国人材の言語に対応しているか。

 💡 ヒント: 一覧は膨大なため、「所在地」や「対応言語」で絞り込み検索をしましょう。

(2) 業界団体からの紹介を受ける

自社が所属する業界の団体(例:特定技能介護事業者協議会、建設業協会など)に相談すると、その分野の受け入れ実績が豊富な支援機関を紹介してもらえる場合があります。


ステップ3:「比較検討」と「面談」を行う

候補を少数に絞り込んだら、必ず直接コンタクトを取り、以下の点を比較・確認します。

(1) 見積もりと費用の比較

支援機関によって費用は大きく異なります。

  • 費用の内訳: 月額の支援費用(相場は1人あたり2万円~3万円程度)に含まれるサービスと、別途かかる費用(例:空港送迎費、住居契約支援費など)を明確に比較しましょう。
  • 費用の透明性: 費用体系が不明瞭な機関は避けましょう。

(2) 実績と支援体制の確認

具体的な実績と、実際に支援を行う体制を確認します。

  • 実績: 自社と同じ分野、同じ国籍の外国人材の受け入れ実績があるか。
  • 担当者: 実際に支援を担当する人が、外国人材の母国語を話せるか。
  • 相談対応: 緊急時(夜間・休日)の連絡体制が整っているか。
  • 定着率: 可能であれば、過去の外国人材の定着率や離職率について尋ねてみましょう。


ステップ4:「最終決定」と「契約」

最も信頼でき、自社のニーズに合った登録支援機関を選定したら、委託契約を締結します。

  • 契約書には、委託する支援の範囲、費用、契約期間、そして契約を解除する場合の条件が明確に記載されていることを確認しましょう。

信頼できるパートナーを見つけることが、特定技能外国人材の定着と、御社の事業成功の鍵となります。焦らず、慎重に選定を進めましょう。